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Paititi Records★伊藤薫さんの
レコメンド・コーナー
Paititi
Recordsのベテラン・バイヤー、伊藤薫さんがプッシュするアーティストを紹介していきます。
まるでセンスのいい、音のセレクト・ショップ。
私もできるだけフォローしていきますので、よろしく!
文章は不肖私によるものです。
なお、レギュラー/サポートを問わず、ほかのメンバーのかた、
これをみんなにプッシュしたい!というブツがあればご連絡ください。
「私のレコメン」係宛てにメールをどうぞ。
Kaoru
Ito
Paititi Records
のベテラン・バイヤー。
ロックからジャズ、ワールド、エレクトロニカにいたるまで、
文字通り古今東西のあらゆる音楽に詳しい。
なんでも教えてくれる。
また、新譜の数が読めないメーカーの営業マンが、
まずこの人の意見を聞いてから目安を立てることで、
業界でも知らない人はいない。
迷ったら「薫さんに訊け!」が店員、お客、そしてメーカーともに合言葉。
(薫さんへのQ
& A)
(11/2Neu!)
Portishead/ The
Rip
90年代イギリスを、ある意味代表するようなグループ。
ヒップホップやクラブ・ミュージックが土台になってるんですけど、
サウンドを極力しぼった必要最低限の音だけで、
どんより曇った英国の工業都市の空のようにダークで、
それでいて独特のメランコリーを湛えた旋律がじんわり広がって残ります。
この曲「The
Rip」(http://jp.youtube.com/watch?v=MPJJSCFdVd0)は、
2008年になんと約10年ぶりに発表したサード・アルバム『THIRD』に収録。
彼らの名前を日本でも有名にしたのはファースト『ダミー』に入っていた
「グローリー・ボックス」で、これはリーバイスのCMに使われて大反響を呼びました。
(http://jp.youtube.com/watch?v=yF-GvT8Clnk&feature=related)
いやぁ、久しぶりに聴いたけど、ぜんぜん古くなってないですね〜。
その曲は、ニューヨークフィルとのライヴ盤『Roseland NYC
Live』でも演奏されていて、
そっちも強力。観客の興奮もさもありなん、と言える素晴らしいものでした!
ベス・ギボンズの祟られそうな(?)ヴォーカルも一度聴いたら忘れられなくなります。
彼女が体調をこわして頓挫した来日公演、いつの日か実現してほしいです。
Noah &
The Whale/ Peaceful, The World Lays Me Down
(2008)
イギリスのトゥイッケナム出身のバンドで、
ベル&セバスチャンなどが好きな人は要チェック。
この動画(
http://jp.youtube.com/watch?v=jRX5kH6IrkY)を
見ていただければおわかりのように、
ウクレレに口笛、フィドルに手拍子が入ったり、
そこにゆる〜い女性コーラスまで加わる、
『デトロイト・メタル・シティ』の宗一くんが愛聴してそうなポップ・ロックです。
こういうのって、もう飽きたよと思っても、
力のぬけ具合のセンスに味があれば、じつは何杯でもいけるかも。
可愛く脱力したい気分のとき、ピッタリはまります。
コーラスのローラ・マーリングのソロもかなりいいので、聴いてみてください。
http://jp.youtube.com/watch?v=zNxar07_9YA&feature=related
こっちは、ベス・オートン好きな人にもおすすめできそう。
このバンド名は、映画『イカとクジラ』(Squid and the
Whale)と、
その監督名ノア・ボーンバッハから来ているのだそうです。
Jason Edwards/ Ouest
(2007)
パリ在住のシンガー/ソングライター。
http://www.myspace.com/jasonedwardsktdj
で"Codeine"という曲を試聴していただくとおわかりのように、
アコギの緩い”鳴り”を活かしたレイジーな空間にフルートが絡む、
無愛想なブルースがクールでしびれます。
タイトルから初期のベックを連想してもいいかも。
トム・ウェイツの好きな人にもおすすめ。
声質はもっとソフトですけど。
でもメロディーが甘みを抑えてるぶん、この人なつっこい歌声は
また聴きたくなっちゃいますね!
Paititi
Records(略して「パイレコ」?)店内で流れているのを
「すみません、これ何ですか?」とお客さんがべつのスタッフに問いかけるたびに、
気づかないふりしてニヤリとほくそ笑む薫さんがいるのだった。
(パイティティ・レコーズは架空のレコード店ですが、音楽を愛するすべての人の心にいつでもオープンしています)
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