『MOGITATE! バナナ大使(1992年4月24日)』(1992)

山田邦子さんと高嶋政伸さんのMCで人気のあったバラエティ番組に洞口依子さんが出演した回。
この日はもう一人のゲストが仲村トオルさん。
依子さんは、オンエア日の4月24日が『パイナップルツアーズ』封切の前日とあって、
番組後半の「イニシャル・トーク」でも、とっても面白い「オキネシアン・ムービー」です、と述べている。

また、前月に終了した『愛という名のもとに』のことも話題にのぼっており、
森脇・山田の抱腹Z』でも書いたことだが、多くのタレントの人たちがあのドラマを見ていたのがわかる。
こんなふうに、その時に一番ホットだったトピックが後から実感を持って振り返れるのだから面白い。

前半は刑事物の公開コントで、番組レギュラー陣に洞口依子&仲村トオルが絡むコントという非常に貴重なもの。
下着泥棒役の政伸さんを依子さんとトオルさんの刑事が取調べ、最後にロボコップ(笑福亭笑瓶)が登場。
依子さんは、尋問が始まるとお見合いか合コンのノリで話し出す(こんなこと説明している私もどうかと思うが)。
こういう場面でお約束の「母さんの歌」を(なぜか)政伸さんが「母さんが夜なべおさみ・・・」と歌いだすと、
後ろで体を二つ折りにして笑い転げている依子さん。

後半はこの番組から火がついた「イニシャル・トーク」。
実はトオルさんのファンであることを邦チャンにバラされた依子さんは、顔を赤らめて照れる
(そういえば、仲村トオルさんは実に香港ノワールな顔立ちだ)。
イニシャルで語られるのは、俳優のH原M人さん、依子さんとは『フリーター』『教師夏休み物語』で共演したW尾 I 子さん、
『愛という名のもとに』のK沢T明さんとN野H雄さん。
のちに奥様となるW尾さんを爽やかに寸評しているトオルさんの表情。なにか読めるだろうか・・・

洞口依子さんも仲村トオルさんも、このとき27歳。
依子さんなんかは、今の同年齢の若者と比べるとずいぶん大人の落ち着いた雰囲気を漂わせている。
バラエティであまり見ない2人のコント、という珍しさが加味しているのかもしれない。

それにしても、TBSの『バナナ大使』、『パイナップルツアーズ』、『愛という名のもとに』の3つを結ぶ「洞口依子」。
こういうバラエティでは、そのユニークさが意外なところから浮かびあがるような気がする。


1992年4月24日(金)23:00〜23:30 TBS系列にて放送


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