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ヨシミさん(jaws harp)に訊け!
パイティティにメールでインタビュー!part5  ヨシミさん(jaws harp)


パイティティの音楽を聴くと、まずそのウクレレなどの弦楽器、パーカッションともうひとつ、
なにやらビヨ〜ンビヨ〜ンと鳴るユーモラスな音が聞こえてきます。
これが口琴(ジョーズ・ハープ)。
この楽器をまじえた編成の妙は、動画やライヴで見るといっそう増すわけですが、
そんなパイティティ・サウンドの口琴プレイヤー、ヨシミさんに
この不思議な楽器の魅力について語っていただきました。
ヨシミさんは沖縄の映画同人グループ
シネマラボ 突貫小僧 キネマ探偵團 on WEB
の代表でもあり、『パイナップル・ツアーズ』『マクガフィン』の制作にも携わって来られました。
その話題も含めて、口琴エクスプローラー、ヨシミさんのインナースペースへご招待。



まずはいきなりのシロウト質問で恐縮ですが、「口琴」と呼ぶのですか、「ジョーズ・ハープ」ですか?

「最初に『口琴』で覚えたんで、ずっとそう呼んでますが、パイティティでは『ジョーズ・ハープ』と呼ばれたり、書かれたりしてますね。
日本語では『口琴』とか『びやぼん』、英語では『ジョーズ・ハープ(Jaws Harp)』だったり『ジューズ・ハープ(Jew's Harp)』と呼ぶみたいです。
ハーモニカなのかブルース・ハープなのか?みたいな感じ?違う?」

どうやって音を出すしくみなのでしょうか?そして、どのくらい練習して音を出せるようになりましたか?

「口琴っていろんな種類があって、竹で作られたアイヌのムックリが一番有名かな? 
ワタクシが使ってるのは鉄製や真ちゅう製が多いんだけど、しくみは全て同じです。
薄い弁みたいなのがあって、それを指ではじいたり、糸で引っ張ったりして振動させるわけ。
んで、その振動を口の中で反響させて音を響かせるってことですね。

口の開け方や、舌の動かし方で音に変化をつけるんだけど…うまく説明する言い方のほうが難しいなぁ。
練習は…うーん、オレもいまだに練習途中だからな〜。でも、小一時間も練習す
れば音は出せるようになると思いますよ。あ、あと喉を開くようにすると、音が
大きくなって、いきなり上手くなった気分になれます!」

(上から見るとなにやら怪しいですが・・・画像をクリックして拡大できます
手前右にあるのが「ムックリ」でしょうか)

口琴に興味を持たれたきっかけは?映画やドラマで効果音としてもよく耳にしますが。

「これはもうずばり、ヒカシューの巻上公一さんの影響です。いや、影響と言うかまねっこですね。
巻上さんが口琴っていう楽器を始めたらしいと聞いて、しかも割と簡単らしいと、
そのうえ面白い音が出る、そして値段もそれほど高くない(笑)
んじゃオレも〜っていう、非常にミーハーな気持ちですね。
『スラムダンク』読んでバスケットを始めたような。今だったら『けいおん!!』見て音楽始めるのと変わらないよね。

あと、サイズ的に小さいのがいいよね。いつでも持ち歩けるから、どこでも練習できる。
一時期は自作ケースに入れて毎日持ち歩いてました。友達とカラオケ行ったときにびよんびよん鳴らして遊んでました。

映画やドラマの効果音だと、幽霊が出るような怖いシーンとか、逆にコミカルなシーンで使われることが多いかなぁ?
70年代のアニメソングとかにもよく使われてたよね。有名どころだと『天才バカボン』とか『ど根性ガエル』かな。
あと『ドロロンえん魔くん』のエンディング曲の口琴はムチャクチャかっこいいよ! 中山千夏さんの声も好きー! 
そういうのをカラオケに行ったときに鳴らしてたわけですよ。歌は人に任せて(笑)」

ヨシミさんは口琴を何個お持ちですか?

「ボクが今持ってるのは18個ですね。自分で買ったのもあるけど、もらった物もけっこうあります。
アジア雑貨のお店とかは口琴を売ってることが多いから、ちょいちょいのぞいたりしますよ。
音が出ないダメな口琴も売ってたりするけどね。最近は買ってないんだけど、欲しいのがいくつかあるんだよなー」


ほかに楽器の演奏経験はありますか?

「小学生の頃、ピアノ教室に通わされたことがあったけど、一瞬でやめました(笑)
あのとき続けてたらオレの人生ももうちょっと違ってたのかな。
あ、思い出した!バイトして初給料でバイオリンを買おうとしてたんだ!
なんか見た目が良いかな〜とか思って。でも、給料もらったらその足でファミコン買いに行っちゃった(笑)
バグパイプもやってみたいけど、難しそうだよねー」

そもそも、ヨシミさんがパイティティに参加したのは、どういう経緯からですか?

「そもそもは冗談です!『マクガフィン』にスタッフとして参加してて。
で、最初っから音楽はパイティティと言うか、石田画伯にお願いしようって早志(當間監督)は言ってたわけです。
で、まぁ無事『マクガフィン』は完成しました、と。パイティティの曲も出来ました、と。
『んじゃ、オレの口琴も入れてくださいよー』って、冗談で言ったら『もちろん!録音するよ!』って」


『ウクレレ パイティティ・ザ・ムービー』をご覧になってのご感想は?

「いやもうなんて言うか、スゴイです。みんながそれぞれやりたいことをやって言いたいこと言って(笑)
こんなのが一本にまとまるんだからねー。お腹いっぱいになるでしょう。
あと、見た感想じゃなくて、現場にいた感想だけど、
一人の特撮ファンとして原口監督の仕事を間近でじっくり見られたのは幸せでした。
『あの映画で使われたミニチュアがここに!』とか、『この特撮マンも参加してるのか!』とか、
ただのミーハーに戻ってました。」

パイティティに参加して、いちばん楽しいのは、どんな点ですか?

「これもいろいろあるなー。ネガティブっぽい言い方をすれば、オレみたいな音楽センスゼロでも参加させてもらってるところかなぁ。
だってみんな上手いじゃないですか。プロフェッショナルなんだから当たり前かもしれないけど、そこにド素人のオレですよ(笑)
いつ怒鳴られてもおかしくないような気がするんだけど、みんなニコニコして演奏してる。
すごいなー。器でかいなー。と思いながら遊ばせてもらってます」

パイティティで、とくにお気に入りの曲、演奏(ご自分のものも、他のかたのものも含めて)はどれですか?

「『パイク』は、ヒカシューの曲だからちょっとおいといて、アルバムに入ってる曲だったら『パイティティエアライン』かな。
♪パーヤー パーヤーヤ パッパヤー♪の声は延々聞いてたい。あと『シュガータイム』の雰囲気が好き。
パッと出てきて、サッと演奏して、ダッといなくなるみたいな雰囲気。わかりにくいかなぁ〜」


アルバム『Paititi』。レーベル: ジェマティカ 品番: RSCG-1041
『パイティティエアラインズのテーマ』『シュガータイム』、どちらも収録!

『パイナップル・ツアーズ』『マクガフィン』について。
ヨシミさんはどういう形(役割)で関わられましたか?2作品の撮影の雰囲気はどんなものでしたか?
ヨシミさんから見て、2つの現場に違いがあればお聞かせください。


「『パイナップル〜』は美術助手として参加しましたが、
なにしろ映画作りってのが初めての経験だったんで、ドタバタしてるだけでした。
夜中までペンキ塗ったり、材木切ったり、まぁビールも飲んでたりもしましたが、考えて何かをする余裕は無かったなぁ。

『マクガフィン』は小道具製作と助監督って立場でしたね。
『パイナップル〜』と比べて規模は小さいんだけど、個人的には充実した現場でした。
失敗もたくさんあったけど、それでも色々考えて仕事が出来たかなぁと。
そういう意味では『パイナップル〜』より満足はしてるんですけど、
監督やヨーリーをはじめとする出演者、スタッフに言わせると「全然できてねーよ!」って言われそうで、怖くて怖くてねー」


実際に口琴を手にとってみたくなったところで、次はヨシミさんによる「図解・口琴の弾き方」を載せます。お楽しみに!

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