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Paititi Discs And Songs (remain the
same)
パイティティのディスク未収録曲について これまでパイティティがバンドとして行ったライヴは、当サイトで把握しているものだけで21回。
こういうライヴ・パフォーマンスでは、CDに収録されない曲が聴けるのも魅力です。 ここでは、私が把握している、そうしたディスク未収録の曲について書いてみましょう。 まず、いきなりですが、最初の最初、渋谷アップル・ストア(2007年4月15日)。 え?未収録なんてあった?とお思いのかたもいらっしゃるかも。 そうなんです。 このとき演奏されたウクレレ・ランデヴーは、歌なしのインストだったんですね! →http://jp.youtube.com/watch?v=QLcEENKOcUM&feature=PlayList&p=542DDA0AF526379C&index=9 このときの画伯のリードを聴いたとき(その場にはいなかったので、後からですが)、 なんてエッジがあってカッコよくリラックスしたリード・ウクレレなんだ!と小躍りしました。 もしヤードバーズがウクレレ・バンドだったら(なんちゅう仮定だ)、 ジェフ・ベックの相方はこの人しかいなかっただろう、そう思いました。 下北沢のバー「風知空知」でのライヴ(2007年6月10日)は、この日、急遽決まったもの。 洞口依子さんのサイン会があったんですね。 それのバックアップ軍団(笑)みたいな感じでパイティティが応援に来ていて、 会場前の道で演奏したりしたんですね。上を向いて歩こうなどを。 その流れで、じゃライヴやっちゃおうか、というノリだったんです。 このときは、ビートルズのIn My Lifeが、画伯とヨーリーのウクレレ・デュエットで演奏されて、 以後もこの曲のカバーは聴きましたが、私はこの日が最高だったと思っています。 同じ編成で、虹の彼方へも演奏されました。 この日は完全未発表のオリジナル曲具志豆腐も演奏されました。 これは依子さんの作曲で、タイトルどおり沖縄を連想させる旋律を持った曲。 デロリでの伝説的な「真夏の夜の夢」(2007年8月4日)では、 ティティがインストでスティーヴィー・ワンダーのIsn't She Lovelyをカバー。 原曲以上にラフで締まるところの締まったカッコいい演奏でした。 ちなみに、ティティなどという呼び名をつけたのは私です。 このときは、ギタロンのタケシさんがギターでイエスのMood For A Dayを独奏。 続いて画伯もギターでタル・ファーロウを独奏していましたが、曲名を把握できていません。 それから、映画『恋愛睡眠のすすめ』でヨーリーが当時ハマっていた If You Rescue Meを彼女のヴォーカルでカバー。 これは、原曲がヴェルヴェット・アンダーグラクンドなので、デロリにも合ってましたね! さらに、サザンの関口和之さんとのデュエットで、ビートルズのHere, There And Everywhere、 そしてヨーリーが関口さんのウクレレで歌ったのが真夏の果実。 今でもあのときの店内の熱気がよみがえってくるかのようです。 やはりデロリでの「Paititi Goes To Pop Planet」(2007年11月16日)では、 いきなりオープニングがジャコ・パストリスのChickenでした! ファルコンがノリノリで弾きまくっていたのを見て、なんなんだこの若者は、と驚きました。 この夜は、「ガンガンゆるゆるしようぜ!」とでも言いたい不思議なグルーヴがよかったなぁ。 そして、ヨーリーのヴォーカルでハマりすぎだろうというくらいハマったFemme Fatal、 ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのカバーでした。 また、この日は水晶玉の秘密が初めて披露された夜でしたね。 ヨーリーがフィンガー・シンバルを鳴らしながら登場する姿が脳裏に焼きついています。 代々木公園のアースデイ・イベント(2008年4月19日)では、 新曲としてバースデーが演奏されましたが、これはのちにピクニックとしてアルバム収録されました。 ヒカシューのライヴにゲスト出演した吉祥寺スターパインズ・カフェ(2008年6月26日)では、 ヒカシューのカバー、パイクとサディスティック・ミカ・バンドのピクニック・ブギが披露されました。 →http://jp.youtube.com/watch?v=GlGFgmqSA6A&feature=PlayList&p=542DDA0AF526379C&index=6 この動画でのパイクでの画伯とヨーリー、なぜかシュガー・キューブスのライヴを想起させます。 那覇桜坂劇場(2008年7月6日)では、涙そうそうのカバー。 これは沖縄のファンへのサービスということ以上に、『子宮会議』とのつながり、 そしてあの本とパイティティと『マクガフィン』を結ぶ場所としての沖縄を深く意識させるものでした。 JZ Bratでの「真夏の夜の夢スペシャル」ではなんとエリントンのキャラヴァンをカバー。 薫さんがピアニカ片手にヴォーカルをとる渋さと、バンドが一丸となった演奏の迫力。 すごかったなぁ。 また、中西俊博さんに倉井夏樹くんも入ってのグラッセ・マヌーシュ 、 これはアイスクリーム・ブルース のマヌーシュ版といえる、アップテンポで跳ねるような楽しい編曲。 再演して・・・はむずかしいか、やっぱり。 でも、終演後に中西さんが「とっても楽しかった!」と満面笑みでおっしゃっていた あの感じ、あれなんだよなぁ、パイティティのライヴのよさって。 だって、観てるほうにもその思いが届いたんだもの。 デロリで開かれた「洞口依子 のら猫集会〜Trick or Treat! お菓子ちょうだい!」では、 30分の短いセットながら充実したライヴがありました。 まず、永六輔&中村八大の名曲黄昏のビギン。 水原弘やちあきなおみ、とくにちあきさんの歌唱があまりに有名で、 カラオケで歌う人はちあきさんになっちゃう曲ですが、 依子さん独自の解釈でカヴァー。 →http://jp.youtube.com/watch?v=Sj5c2RupG_4&feature=PlayList&p=542DDA0AF526379C&index=1 提案。 もし今後、いろんな地方でライヴが実現するなら、ご当地ソングをカヴァーしてほしい。 大阪なら「雨の御堂筋」(ギターがヴェンチャーズ化するか?)か、 いやいや、吉本新喜劇の昔のテーマ(Somebody Stole My Baby)もハマるなぁ。 個人的には「石狩挽歌」や「伊勢崎町ブルース」などを、依子さんの唄で聴いてみたいです。 おなじイベントではウクレレランデヴーとパイクの新ヴァージョンも。 前者はうねりまくるファンクロックに変身。 →http://jp.youtube.com/watch?v=T2gsyRuqw_Y 後者はダークなゴシック風味のオルタナ版。ちょっとブラック・サバスも連想しました。 ハロウィン集会だったから? と、かなり駆け足の人生でざっくり思い出してみましたが、 いい音楽であればジャンルを問わない、そんな音楽馬鹿の魂が伝わってくるレパートリーです! 私の脳内i-podではこれらの曲でプレイリストが作成できるくらいなんですが、 やっぱり、これを更新していってほしいです。ファンというのは底なしに貪欲。 パイティティは、カッコよさのヴァリエーションが豊富なので、 原曲の意外な魅力も引き出せちゃうんでしょうね。 追記追記。 2009年の11月に渋谷シネマヴェーラで開催された「洞口依子映画祭」では、 スペシャルイベントの一つとして、まず相対性理論のシャントゥース、やくしまるえつこ嬢を迎えて、 なんと相対性理論のカバー3曲!(「地獄先生」「スマトラ警備隊」「LOVEずっきゅん」)。 やくしまるさんのウィスパーとウクレレの音の奇妙なマッチングに驚かされた本当に素晴らしいパフォーマンスでした。 次のフライトが待ち遠しいですね! |
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デビューアルバム!その名も『Paititi』![]() 発売日: 2008/07/09 レーベル: ジェマティカ 品番: RSCG-1041 2月の、いちばん寒い頃にレコーディングされたのでした。 私がスタジオに取材した日、石田画伯はマスクをしていました。 それで出来上がったアルバムを聴いてみると、どこにも雪は降っていない。 どれも曲がいいし、アイデアが溢れています。それでいて才気に走りすぎていない。 そして、なによりも、モニターの前から動かない、ブライアン・ウィルソンのような、 ★ 曲紹介 M-02 Theme of
PAITITI Airlines /
パイティティ・エアラインズのテーマ M-03 Picnic /
ピクニック M-04 Ukulele
Rendezvous /
ウクレレ・ランデヴー M-06 The Song for Sleep
Rat /
ねむりねずみのうた M-07 Chocolat PAITITI /
ショコラ・パイティティ M-08 Clockwork Dollhouse /
クロックワーク・ドールハウス M-09 Chachacha Island /
チャチャチャ島 M-10 Lovely Garden /
ラヴリー・ガーデン
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★パイティティの1stマキシ・シングル「MacGuffin」(3曲入り) ![]() ![]() ハイラブ・レコーズ 品番:HLR20071 税込 ¥1,000 2007/2/28 i-Tunesストアダウンロード開始 2007/3/10 ストア発売 洞口依子さんの映画復帰第1作となった『 探偵事務所5 Another Story File7 マクガフィン 』 のサントラに使用された3曲を収録した、デビュー・マキシ・シングル。 パイティティの音楽は、 ウクレレを使っているからといって、ハワイアンにあらず、 ラウンジ/モンドっぽいところもあるけど、小ジャレてはいないし、 「アコースティック・スウィング」などと形容することもできますが、それだけでもない。 じゃあ、いろんなタイプの音楽をやってるかというと、見事にカラーが統一されている。 これは本当にキュートで愉快で、しかも深い音楽です。 まず、「Bon Appetit!」は、 弾むリズムに乗せて、サイレント映画の伴奏曲のような人なつっこいメロディーが繰り返され、 ジョーズハープのビヨ〜ンという音が、絶妙なアクセントになってます。 途中、鉄琴(グロッケンシュピール)と口笛の二重奏がさりげなくはさまれたり、 凝った音作りをしているのに、ぜんぜん暑苦しくないし、これ見よがしでない。 これに、とってもシンプルなベースがからんでくるのですが、これは依子さんが弾いているのでしょうか、 すごく「笑ってる」し、なにより「踊りたくてウズウズしてる」様子が伝わってくる、表情豊かな演奏です。 曲の中半、ベースがリードを取る(寸前までいく)展開も、なかなかカッコいい小わざだと思います。 「MacGuffin」は、 依子さん出演のネット発信映画『探偵事務所5 Another Story File7 マクガフィン』のテーマ曲。 リバーブのきいたギターにウクレレの硬い音が訥々とからみ、 真昼の妖しい夢物語のようなイメージが広がってゆきます。 冒頭の旋律が繰り返され、ひたすら入り口をウロウロしているかのように思えて、 いつのまにか別世界に連れて行かれてしまいます。 ここまでサイケデリックに響くウクレレ音楽を聴いたのは初めて。 なぜか、タイニー・ティムの、ほのぼのと捩れた世界の入国印が見えたりもします。 マネしているわけでもないのに。 「Icecream Blues」は、 タイトルどおりブルースふうの曲調ですが、 途中でアイスクリームが溶け出すかのように、ノスタルジックで甘いメロディーに移っていきます。 私、依子さんがTVで爪弾いているのを見たときから、この曲が好きです。 終盤のマンドリン奏法は、ウクレレのように、弦と弦の間が離れて、なおかつフレット幅が狭い楽器では、 きれいに鳴らすのが難しいんですよね。 |