2010年休みの友

みなさん、夏休みをいかが過ごしていますか?
コドモじゃあるまいし、夏休みなんかない?
いやいや、おとなにはおとなの夏の楽しみかたがあるもの。
今年の夏は、桃源郷ウクレレ音楽集団パイティティにおとなの夏休みの過ごし方を楽しく習いましょう。
この夏はパイティティ漬けになってください!
飛べ!パイティティ、Get Your Wings!


LIVE! 

プラザハウス56周年スペシャルイベント!!!!!!!!!!
『ユクレレ ウクレレ Paititi Live』


前売り 1000円
当日  1500円
http://rogers.ti-da.net/e2948632.html

パイティティは自分たちを「パイティティ・エアラインズ」と称し、
CAやアナウンスを交えた「フライト」仕立てのライヴを行ったりもします。
ステージには特殊造形の第一人者・原口智生さんが制作したタラップまでありました。
ぼくは彼らのこんな仕掛けと遊びが大好きです。

パイティティには、どこかジュール・ヴェルヌにも通じるセンスがあると思います。
パイティティ・エアラインズの描く旅の周遊図には『月世界旅行』なみにぶっとんだものを感じます。
パイティティのメンバーは『80日間世界一周』の物語にそのまま入っていけそうな存在感があります。
そして『地底探検』。
地球の中心へ旅をしていくと、なんと洞窟があって、その奥には海(地中海!)があり、地底人が棲息している。
こんな荒唐無稽でワクワクさせられるお話を楽曲で表現できるのは、石田画伯かリック・ウェイクマンくらいしか思いつきません。

パイティティのデビュー・アルバムの曲には海や空が広がっています。
レコーディング・スタジオで丹念に織り上げられた架空の海と空。
それはホンモノの海や空とは別の輝きを、想像の力で感じさせてくれます。
彼らの音楽に溢れている弾けるような楽しさは、地底に横たわる海のような、夢みる力の産物なのだと思います。

そんなパイティティが、沖縄でライヴを行います。これはめちゃくちゃ楽しいフライトになるでしょう。
本物の海と本物の空の美しさに満ちた夏の沖縄では、彼らのユニークさが際立つばかりか、乱反射して蜃気楼を作ってしまうかもしれません。

搭乗のアナウンスが始まっています。
いま、ウクレレでマジカル・ミステリー・ツアーへ連れてってくれるのはパイティティしかいない。
みんなゲートに集合!

洞口依子さんの「のら猫小路日記」でも前売りチケット限定20枚受付中です。
yorikofans@yahoo.co.jpまで、
件名に『チケット』とお書きの上、お名前を記入。
当日、プラザハウス受付にて代金と引き換えになります。
→このアドレスでの受付については終了しました。チケットは引き続きロージャースとインフォメーションで販売中!お問い合わせ:098--932-4480


映画『ウクレレ PAITITI THE MOVIE』


70年代にレッド・ツェッペリンに衝撃を受けてギターを手にした少年と、80年代にカメラの前に初めて立って女優となった少女が、21世紀に入ってウクレレ・ミュージックを共に奏でている不思議。
手渡された1本のウクレレが身内のパーティーに始まり、沖縄に、ロンドンに飛んでいき、さまざまな人を惹きつけていく、まるで「ウクレレ・サーガ」を見るかのようなスリル。
言葉では語りきれないほどの笑顔があって涙があって、それがウクレレというちっちゃな楽器としていつも腕に抱えられて鳴っている愛おしさ。
ジャンルとか譜面で説明できるものだけではない、人間の息づかいや見守り見守られる視線の温かさが、音といっしょにポロリンポロリンとこぼれてくるのを感じられる作品。
『ウクレレ PAITITI THE MOVIE』は原口智生監督によるパイティティのドキュメンタリー映画(2009年)。
2008年の「ウクレレ・ランデヴー」PV制作に始まって、沖縄でのライヴ、渋谷でのライヴを追いかけ、黒沢清監督、當間早志監督、関口和之氏、巻上公一氏らのインタビューも交えた、パイティティの魅力満載の作品です。

DVD発売記念上映決定!

映画公式サイトは上の画像から!


★渋谷アップリンクにて公開(20:30〜)

9月18日(土)
上映イベント開催記念ライブ
パイティティ・ライブ!その後、舞台挨拶〜上映
時間:開場18:30 開演19:00
料金:¥3,000
※同ビル1階UPLINK FACTORYにて開催します。詳しくは
コチラ
ゲスト:巻上公一さん(ヒカシュー)ライブ

*東京に来れないかたへ!
UPLINK FACTORYでの初日イベントがウェブで中継されます。
9/18(土)19:00〜
http://www.ustream.tv/channel/paititi  にて!

『ウクレレ PAITITI THE MOVIE』の前売りチケットをご予約いただけます。
(締め切りました)
 

 9/18より公開の『ウクレレ PAITITI THE MOVIE』の前売りチケットのご予約を承ります。
下記参照の上、(洞口依子さんのファンサイト「洞口日和」) までメールにてお申し込みください。
☆ ご予約方法
9/17までに、
(1)カタカナでお名前、
(2)お電話番号、
(3)ご希望の枚数、
以上の要項をご明記のうえ、
メールの件名を「チケット」として、
yorikofans@yahoo.co.jp まで、メールでお申し込みください。
 
UPLINK Xでの上映期間中(10/1まで)、劇場窓口で前売りチケット(通常1500円のところ、1300円)にて
当日精算させていただきます。

パイティティ・石田画伯によるポップなデザインの特別限定前売りチケットです!
 

9/18初日ライブイベント&上映参加ご予約方法(締め切りました)

※ 尚、9/18初日ライブイベント&上映参加ご予約方法につきましては、下記参照の上、
UPLINK FACTORYまでメールにてお申し込みください。
☆ご予約方法
(1)お名前
(2)人数 [一度のご予約で3名様まで]
(3)住所
(4)電話番号
以上の要項をご明記の上、
メールの件名を「予約/『ウクレレ PAITITI THE MOVIE』」として、
factory@uplink.co.jp
までメールでお申し込み下さい。

那覇桜坂劇場にて公開

那覇桜坂劇場での『ウクレレ PAITITI THE MOVIE』公開も迫ってきました。
10/2(土)〜10/8(金) 20:50より
*10/4(月)は休映
初日ライヴ&舞台挨拶あり(原口智生監督もご登壇!)
10/6(水)は石田画伯のウクレレ・ソロ演奏あり

そして、桜坂劇場でも特製ウクレレのプレゼント抽選があります!

「匠のわざ」、Cheeseyくんウクレレ。

上映期間中、劇場で配られるアンケート用紙に名前、電話番号、映画の感想などをお書きの上、
備え付けのポストに入れてください。
パイティティデビューマキシシングル、レディースサイズパイティティTシャツM&SM、トートバッグも当たります!

↑ ヒカシューの巻上公一さんがゲスト出演される日が、
9/19→9/18(土)に変更。
パイティティとのジョイントライヴになります。
また、この日のイベント+映画の入場料が、
2500円→3000円に変更。

この夏から秋にかけて、沖縄でライヴ、そしてドキュメンタリー映画『ウクレレ PAITITI THE MOVIE』のDVD発売(9/29)、
それにあわせた記念上映と、パイティティのウクレレ・ミュージックがゆるゆると侵食していきます。
今度の沖縄のライヴはすごそうです。歌い、弾き、舞い、2010年の夏の終わりを飾るにふさわしいイベントになること間違いなし!

ほかにもパイティティ特製ウクレレが当たる抽選のことやらトークゲストのことやら・・・

『ウクレレ Paititi the Movie』航行ナビ 



Paititi @ YouTube


パイティティのPV、ライヴ、メイキング、オフショットなどなど貴重な動画がいっぱいのYouTubeから、
特におすすめのものをリンクします!ここか多岐に進んでいくと、ズブズブとハマってしまいます。


MacGuffin?(http://www.youtube.com/watch?v=rXxu8bionfE

アイスクリーム・ブルース(
http://www.youtube.com/user/doguchibiyori#p/f/126/6by8sbESrmY

ウクレレ・ランデヴーPV
http://jp.youtube.com/watch?v=WmcHpdGN_8Q

ウクレレ・ランデヴー(
http://jp.youtube.com/watch?v=QLcEENKOcUM&feature=PlayList&p=542DDA0AF526379C&index=9)
歌なしのインスト!

ウクレレランデヴー新ヴァージョン(
http://jp.youtube.com/watch?v=T2gsyRuqw_Y
うねりまくるファンクロックに変身。

ウクレレランデヴーのPVメイキングはこちら→
http://www.youtube.com/user/doguchibiyori#p/f/47/YMryrLfwmWk

ヒカシューのカバー、パイクとサディスティック・ミカ・バンドのピクニック・ブギ
(
http://jp.youtube.com/watch?v=GlGFgmqSA6A&feature=PlayList&p=542DDA0AF526379C&index=6)
ヒカシューのライヴにゲスト出演した吉祥寺スターパインズ・カフェにて。

永六輔&中村八大の名曲黄昏のビギン。(
http://jp.youtube.com/watch?v=Sj5c2RupG_4&feature=PlayList&p=542DDA0AF526379C&index=1

パイティティがイギリスのハットフィールドでアルバム制作したときの模様→http://www.youtube.com/user/doguchibiyori#p/f/101/bHKp949I1Qw(etc)
あの伝説の横断歩道を渡るパイティティ!→
http://www.youtube.com/user/doguchibiyori#p/f/58/QkFm1lSi5kw

TVKの番組に出演したときの貴重な動画!→http://www.youtube.com/user/doguchibiyori#p/f/29/1dmggLg0dk4

石田画伯の「聖なる館」探訪記(2007年9月)


物に埋もれて暮らしたい、それも自分の好きな物に・・・「必要な物さえあればいい」という考えも、これとじつはそんなに遠くはありません。「必要な物」がどれだけあるか、のちがいで。
ただ、これを文字通り実行するかどうかとなると、人それぞれちがいます。ハッキリ、ちがいます。
石田画伯は、実行派。もう、バリバリの実践家。筋金入りの埋モレビトです。
なんか、「木漏れ日」みたいですが、画伯のオフィス、お仕事場は物で溢れかえっていました。

PCがあちこちにズラリと並んでいるのが普通なら真っ先に目に飛び込んでくるのでしょうが、いたるところに積み上げられた楽器類、CD類、書類、
トグロを巻いて眠るコード類の山に圧倒されます。フロアに横たえられたギターのハードケース(長方形のやつね)が、洗面所へと人を渡す桟橋の役目もはたすという、「匠」のわざも。
ふとみると、ウクレレが何本も、折り重なるようにして積まれています。
ビートルズの「イエロー・サブマリン」グッズが、こんなもの、といった風情で棚に置かれています。マーティン・デニーのLPに、ロバート・プラントのソロ・アルバムが面出しで並んでいます。ビリー・ホリデイのボックスなんてのも目に留まりました。そして反対の壁には大レッド・ツェッペリンのでかいポスター。

画伯の作品もあります。「カッパくん」の番組『ロック誕生50年』で使用された、「Rollyの部屋」の門セット(ミニチュア)。放送ではこれにコウモリが羽ばたき、「ロ〜リ〜のへや」とナレーション(byヨーリー)が重なったのですが、そのコウモリも、人形劇さながらに画伯が床に這いつくばって針金で飛ばしてたそうです。
また、同じ番組でストーンズの『レット・イット・ブリード』のジャケを模したケーキが出てきましたが、それもありました。たしかこれは、依子さんも制作に関わったはず。

おわかりかと思いますが、この空間、私には非常に居心地がいい。なぜならば、あぁ悲しいかなというか、私にはわかってしまうからです。これらの物の山を、あるブラック・ボックスにドカドカッと入れて、ポンッとボタンを押すと、あのパイティティの音楽の大部分が出てくるのだと。
その意味ではこの部屋は、依子さんやカオルさんのいない状態でのパイティティです。「ティ」です。ここは「ティ・ルーム」。画伯は千利休か。

というわけで、家元はPCを立ち上げ、iTunesを開きます。 パイティティのデモ音源をプレイしていただけるというのです。 早速、聞き覚えのある戦慄じゃなくて旋律が流れてきました。「ウクレレ・ランデブー」だ。ヴォーカルがヴォコーダーを通したみたいに変調されてます。
「音程を調整するソフトでヴォーカルを徹底的に矯正したらこうなっちゃった」
ロボット声になってます。

次に、サンバっぽいリズムの打ち込みインスト。サンバとウクレレってのもあまり聞かない組み合わせで、画伯は「これはどんなもんかなぁ」という表情をされていましたが、
カオルさんがこういう感じは得意なのではないでしょうか。サンバ、やってください、サンバ。

「お地蔵さん」というタイトルの曲は、ファンキーなインスト。この「お地蔵さん」ってのは、関口師匠のことらしいです。私がアフロなうねりのある音楽が好きってこともあるだろうけど、パイティティの音楽が「和み」だけに終始しないのは、根っこにこういうグルーヴ志向があるからじゃないんでしょうか。この音の行方がものすごく気になります。

そういえば、このお部屋に「常備」されているのはウクレレだけではありません。ジミー・ペイジも愛用したダンエレクトロのギターも、物と物の間から顔をのぞかせています。私はこのときツェッペリン再結成のニュースを知らず、翌日仕入れたのですが、ロンドンまで追っかけに行く画伯には、ちゃんとツェッペリンを語っていただけたらと思います。

聞かせていただいたデモには、ビートルズを思わせる曲もありました。画伯が爪弾くギターのアルペジオ、その捩れたコード進行に、ホワイト・アルバムのジョン・レノンが木霊します。そのことを告げると、
「ここでメロトロンが入ったりしてね!だれかメロトロン持ってないかなぁ」
と、本当に欲しそうな表情を浮かべていたのが印象的でした。
ちなみに、メロトロンというのは、ウルトラセブンの星人ではなく、まぁ、サンプリング・キーボードのご先祖みたいなやつです。「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」のアタマでフヮッフヮッて鳴ってる音とか、ヴィンテージですよ、どっちにしても。

この曲はサード・アルバムあたりに入ってるといいんじゃないでしょうか。
「そうだねぇ!ツェッペリンVみたいにね!」

音源を披露する間、画伯はずっとウクレレを手から離しません。「パリのアベック」でも、かかっている音とアタマからずっと寸分たがわずに合奏します。

それにしてもメロディーがきれいです。どの曲も、くちずさみやすい。
「そこは一番気をつけてるとこなんだよね」

画伯は、お会いするたびに、パイティティの音楽はじつは演奏しやすい、と強調されます。
「楽器を始めて日が浅い人でも、ちょっと練習すれば手が届く。たとえば、ほら」
そう言って、実際にいまかかっている「パリのアベック」を弾き出します。譜面に直すと和音が複雑そうに聞こえて、押さえるコードも初心者には難しそう。
ところが、
「じつは、ぼくとヨーリーで音を分け合ってんの」
と、難しそうなフレーズを、2人分にわけて弾く画伯。そうすると、たしかに、1人ぶんのフレーズは意外とシンプル。
もう一度、曲をアタマだしし、今度はパートを交代して弾いてみせます。なるほど!これは演奏していて楽しい!
つまり、個人パートは負担が少ないけれど、合奏したときに音が豊かに聞こえる。これがパイティティの音楽の秘密だったのか。

こんなの、企業秘密じゃないかと思うでしょう。
私もさすがに心配になって、これは公表しませんよ、と確認しました。
が、
「なんでも書いてください」 とのお言葉。

おわかりですよね。
これは音楽の感動を成す、ほんの一部でしかない、ということです。タネはとっても簡単。でも、同じことができるかというと、それはまたべつの話。

いやぁ、おもしろいお部屋訪問でした。
石田画伯、ありがとうございました。

パイティティに訊け!


当サイトでパイティティのメンバーにインタビューさせていただいた記事です。
2008年のものと、2010年にヨシミさんが口琴の魅力を語っていただいたもの。
石田画伯の
こちらのページから、各メンバーへのページにリンクしています。
 

洞口依子さん、沖縄についてのインタビュー


今夏のライヴでパイティティがゆるゆると暴れる舞台でもある沖縄のことを依子さんに語っていただいた2009年のインタビュー。
こちらです。
 

パイティティのCD


デビューアルバム!その名も『Paititi』

発売日: 2008/07/09
レーベル: ジェマティカ
品番: RSCG-1041

★ 曲紹介

M-01 Deux Paris / パリのアベック 
   
ライヴのオープニングで聞きなれて当たり前になっているけれど、イントロのウクレレによる3つ打ちリズムは、じつはとっても新鮮です。
少しずつ音数が増えていくのがライヴとはちがった味わいですが、これ見よがしなところがないのは、センスのよさでしょう。
カホンの乾いたパーカッション・サウンドと口琴の音色が、リズムのアクセントをゆるくしてくれます。
途中入ってくるトイ・ピアノが一瞬コードを濁らせそうになって、ちょっとレッド・ツェッペリンみたい。渋い遊びです。

M-02  Theme of PAITITI Airlines / パイティティ・エアラインズのテーマ
   
パーカッションのあとに鳴る最初のワウ・ギターを初めて聴いたときに、オォ〜ッやりましたねぇ!と感嘆しました、この曲。
翔け上がるようなストリング・サウンドが、パイティティ・エアラインズの離陸を告げます。
窓の外に広がる「ツイン.ピークス」や「天の川」を案内する機内アナウンスに、70年代ホームドラマのテーマ曲を思わせるスキャットまで入って、
アットホームで快適な空の旅のイメージが広がります。
ヒカシューの坂出雅海氏が弾くベースと、バックでうっすらと鳴っているファルコンのワウ・ギターが、
ウクレレに絡みながら曲をドライヴさせてゆくほか、エレクトリック・シタールや、
リバーブを深くかけた蹄(ひづめ)のような音など、とにかく4分弱の曲の中にアイデアが賑やかにあふれています。

M-03 Picnic / ピクニック
   
3本のソプラノ・ウクレレを重ねて、その高音での切れ味をうまく活かしたカッティングに、
アタック感の大きいファルコンのベースと薫さんのタフでヤンチャな色気のあるドラム。
リズムのノリとメロディーのよさが相互に作用しあって、そのまま楽曲の魅力となっています。
ここでファルコンが弾いているベースは、関口和之氏所有のゴム弦ウクレレ・ベース。
不思議な弾力性を感じさせる太い音が、リズムに独特の表情をつけています。
手拍子も入って盛り上げるソロは、カズーが担当しそうなフレーズですが、なんとスライド・ギターで泥臭くアレンジ。
こういう、直球勝負とはべつのひねったセンスもパイティティの持ち味で、スパイスでもありますね。

M-04  Ukulele Rendezvous / ウクレレ・ランデヴー
   
昭和歌謡やスタンダードに手が届きそうな、懐かしい味わいのメロディー。
囁くように歌う依子さんのヴォーカルが、古い日本映画、いにしえのフランス映画、
そしてハリウッド映画などのイメージを振りまいて、さすが女優のセンスと技。
メインのヴォーカルのバックで、やはり依子さんがさらにかすかに囁いています。
この2枚仕込みの歌声のバックで、チャイムなどの鳴り物に口笛などがさり気なく聞こえてきて、
キャッチーな印象に仕上がっているのがいいです。
全体の余裕と遊びごころには、レス・ポール&マリー・フォードの影響もあると思いますよ。


M-05  Sugar Time / シュガー・タイム
   
石田画伯のウクレレ多重録音に薫さんがドラムをつけた、小品と呼べるナンバー。
ライヴではこれに依子さんが貝殻ピックでスライド・ウクレレを披露する見せどころ。
快活に転がるようなメロディーは、このアルバムの中でもとくにすぐれた出来ばえ。
ドラムの音のオフ気味な距離感がいいです。エンディングで高い音へ昇っていく展開もしゃれてる。

M-06 The Song for Sleep Rat / ねむりねずみのうた
   
中西俊博氏の感情のこもったヴァイオリンの傍で、淡々とリズムを刻むウクレレ、
そしてつぶやくような依子さんのヴォーカルが加わるナンバー。この3者のコントラストが絶妙。
「ウクレレ・ランデヴー」のときより、さらにけだるく、やがてはアクビに変わってゆくまでの表情のつけかたが秀逸です。
「ウクレレ・ランデヴー」と合わせて、洞口依子ファンを魅了する1曲。
小品ながら、すでにライヴでは欠かせないレパートリーになりつつあります。

M-07 Chocolat PAITITI / ショコラ・パイティティ
   
アルバム中、ジャズの風味がいちばん強調された曲。
コントラバスの重低音とむせび泣くようなハープの音に、これまたウクレレが乾いた音色で寄り添う、親密な音の会話。
ハーピスト、夏樹くんの、19歳とは思えない渋い音の選びかたは大器を感じさせます。

M-08 Clockwork Dollhouse / クロックワーク・ドールハウス
   
石田画伯がリード.ヴォーカルをとるミディアム・テンポのにぎやかなナンバー。
マーチの足音を模したようなウクレレが、重厚なブラスを堅実に引っ張っていくさまが可愛い。
途中のオモチャ箱をひっくり返したようなホーンのざわめき、そして終盤の逆回転など、
石田の中期ビートルズやモンティ・パイソンへの敬愛を感じさせる遊びがいっぱい詰まっています。
ヒカシューの巻上公一氏が、声とコルネットで参加。

M-09 Chachacha Island / チャチャチャ島
   
マーチング風に盛り上がる前曲からこの曲への流れが、アルバム中いちばんスリリングな瞬間。
スティール・パンと口琴が南国気分を高めたところで、テルミンの音色が不穏に鳴り響いてのサイケな展開が、
パイティティならではのひねった味わいですね。
後半にはファルコンの弾くラップ・スティール・ギターも彩りを添えて楽しめます。
メロディーとリフが一体になったようなウクレレの簡潔な響きもいいです。

M-10  Lovely Garden / ラヴリー・ガーデン
   
トラツグミの声が入っているので、「ブラックバード」を思い出さずにはいられません。
石田画伯のウクレレ・ソロで、午後の終わりの名残惜しさとひとときの安らぎを感じさせます。
 
M-11 Bon Appetit / ボナペティ
   
ボーナス・トラック。
3曲入りマキシ.シングル「マクガフィン」に収録されていた曲で、新たにマスタリングされています。
1曲目の『パリのアベック』と姉妹編のような旋律なので、通して聴くと、まるでパリからローマへの旅ですね。


全体に、可愛いくまとめた味つけがよくて、色とりどりの輸入雑貨を見ている気分にさせてくれますが、
次のアルバムでは、ライヴでのいなせでバンドっぽいラフなノリやグルーヴも、もっと聞けたらいいなと思います。
それはウクレレ・ロックの次の扉ということなのでしょう。

★アルバムの制作過程:  「洞口日和」レポートyoutube動画で立体的に。読んでから見るか見てから読むか!
★パイティティのライヴ・レポート:
Paititi Live Report
 


★パイティティの1stマキシ・シングル「MacGuffin」(3曲入り) 

 
ハイラブ・レコーズ
品番:HLR20071
税込 ¥1,000


洞口依子さんの映画復帰第1作となった『
探偵事務所5 Another Story File7 マクガフィン
のサントラに使用された3曲を収録した、デビュー・マキシ・シングル。 

パイティティの音楽は、
ウクレレを使っているからといって、ハワイアンにあらず、
ラウンジ/モンドっぽいところもあるけど、小ジャレてはいないし、
「アコースティック・スウィング」などと形容することもできますが、それだけでもない。
じゃあ、いろんなタイプの音楽をやってるかというと、見事にカラーが統一されている。

これは本当にキュートで愉快で、しかも深い音楽です。

まず、「Bon Appetit!」は、
弾むリズムに乗せて、サイレント映画の伴奏曲のような人なつっこいメロディーが繰り返され、
ジョーズハープのビヨ〜ンという音が、絶妙なアクセントになってます。
途中、鉄琴(グロッケンシュピール)と口笛の二重奏がさりげなくはさまれたり、
凝った音作りをしているのに、ぜんぜん暑苦しくないし、これ見よがしでない。
これに、とってもシンプルなベースがからんでくるのですが、これは依子さんが弾いているのでしょうか、
すごく「笑ってる」し、なにより「踊りたくてウズウズしてる」様子が伝わってくる、表情豊かな演奏です。
曲の中半、ベースがリードを取る(寸前までいく)展開も、なかなかカッコいい小わざだと思います。

「MacGuffin」は、
依子さん出演のネット発信映画『探偵事務所5 Another Story File7 マクガフィン』のテーマ曲。
リバーブのきいたギターにウクレレの硬い音が訥々とからみ、
真昼の妖しい夢物語のようなイメージが広がってゆきます。
冒頭の旋律が繰り返され、ひたすら入り口をウロウロしているかのように思えて、
いつのまにか別世界に連れて行かれてしまいます。
ここまでサイケデリックに響くウクレレ音楽を聴いたのは初めて。
なぜか、タイニー・ティムの、ほのぼのと捩れた世界の入国印が見えたりもします。
マネしているわけでもないのに。

「Icecream Blues」は、
タイトルどおりブルースふうの曲調ですが、
途中でアイスクリームが溶け出すかのように、ノスタルジックで甘いメロディーに移っていきます。
私、依子さんがTVで爪弾いているのを見たときから、この曲が好きです。
終盤のマンドリン奏法は、ウクレレのように、弦と弦の間が離れて、なおかつフレット幅が狭い楽器では、
きれいに鳴らすのが難しいんですよね。
 


洞口日和 

↑↓Yoolly's Blog↓↑ 

Paititi TV