矢作俊彦 x
洞口依子 「暴走トーク」
採録
『超即興的言詩和音暴走トークライブ』
YouTube 洞口依子×矢作俊彦トークその1 洞口依子×矢作俊彦トークその2
|
矢作 (腕を下ろし脚を組むのをやめて)「手を下げてるよ、俺はこう、手を下げてる」 洞口 (急いで腕と脚を下ろす) 矢作
「宍戸錠と話をするときはね、手を下げてないと殺されるんだよ(笑)」 (拍手) |
|
(客席からの笑い声) 矢作 「笑っちゃいけないと思うよ、それ」 洞口 「笑っちゃいけないけれども、(例え話として)よく出てくるなと」 矢作 「気の毒だし、御巣鷹山で落ちた人もみんな気の毒だと思うよ」 洞口 「もちろんそうだと思いますよ」 矢作
「その数が多いからって、特別扱いしちゃいけないというか、特別に考えるのはどうかなと思う。それは、日本経済に対するダメージとか考えれば全然べつだけどね。それは政治家の考えることでぼくらの考えることじゃないと思う。 洞口 「陸前高田」 矢作 「陸前高田。あそこの街に行ったときに、ぼく驚いたんだけど、あそこに松原がずっとあって、たいへんきれいな松原で、そこに砂浜があって、岩手の子供たちはかならずあそこに海水浴に行くんですよ。いわゆる、湘南海岸みたいに彼らにとっては有名なわけ。海水浴場があるんだけど。その松原の裏側、後ろ側に、街と隔てて、幅4.5メートル、高さ8.5メートルの、コンクリートの塀があるわけ。街と途切れてるわけ、景色が」 洞口 「ほんとにそんなに大きいんですか?」 矢作 「そう、極端に大きい。たとえば、名前忘れたけど、とにかくもっと大きな塀もあったわけ。それを簡単に壊して簡単に波が乗り越えてきたわけね。で、それに関してはね、気の毒だけど、なんか、しょうがないよなとも思うわけ。もし俺が家族なくしても、誰を恨むもんでもなく、しょうがないよなって思うよね、それはね」 洞口 「う〜ん、それはね。そういうのもあるだろうけども」 矢作 「たとえば、ぼくの親戚は何人も横浜大空襲で死んでるけど、だからってアメリカ軍を恨んだことは一回もないしね。単にアメ公が嫌いってだけでアメリカ軍はべつだから」 洞口 「(笑)アメ公、嫌いなの?」 矢作 「嫌いだよ。アタマ悪いんだもん」 洞口 「あははは」 矢作 「で、だからそういう問題じゃなくて、福島はべつに考えるべきだと。で、いまこれを言うと人から嫌われるからみんな言わないけど、言わなきゃいけないなと思うわけ。つまり、あれは、ぼくもあなたも、あの電気を使った我々も、あの税金をジャブジャブジャブジャブ使って暮らしてたあの連中も、みんな被害者であり加害者なんだよ」 洞口 「なるほど。いいこと言うね」 矢作 「う〜ん・・・」 洞口 「嫌われちゃうよね」 矢作 「まぁね(笑)」 洞口 「でも、いまおっしゃったことは、なんかわかりますよ」 矢作 「とくに、これだけ明らかになって、たとえばね、50億かに1回起こるか起こんない事故だって言うけど、自動車事故は何回に1回起こるか・・・正確な数字は知らないですよ・・・でも、自動車事故よりも、頻度は飛行機事故のほうが少ないって言うわけだよ。だけど飛行機事故のほうがたいへんなのは、飛行機事故はいったん落っこったら死んじゃうわけですよ、確実に。いっぺんに300人から500人死ぬわけでしょ。自動車事故は死なない可能性も非常に高いわけですよ。鞭打ちになったり手首骨折したり、その程度で終わることが、そっちのほうが多いわけでしょ?そういう可能性で言うと、それよりはるかに頻度が低かったとしても、やっぱり原発は間違ってるわけですよ。なぜかって言うと、原発は1回起こればこれだけの事故になるわけだし。しかもこれだけ地震が頻発する国に、活断層の多い国に、原発が置かれ ている。そんなのはね、誰がどう見てもおかしいよ」 洞口 「なんでだと思う?すごい不思議。アメリカに敗けたから?だって、それまでは、どうやって電気を起こしたの?って話じゃない?」 矢作 「う〜ん、あのね、中曽根康弘って人がいて、中曽根(元)首相は海軍の軍人なのね。東大を出て、主計かな、彼は海軍で青年将校として終戦を迎えたときに、日本の敗因はエネルギー政策だとわかった」 洞口 「へぇ!」 矢作 「で、エネルギーをなんとかしなきゃいけない、エネルギーをなんとかするには、この資源のない日本で、アメリカにガソリンを止められても石炭を止められても電気を作り続ける・・・」 洞口 「それが原子力だったの?」 矢作 「そうそう、原発だったわけ。しかも、同時に、それをやり続ければ、潜在的に原爆を作る能力を維持できる」 洞口 「そうか!(映画『太陽を盗んだ男』での)沢田研二になるわけか・・・」 矢作 「しかもね、中曽根はそこで、まぁお金もらったかどうか知らないけれど、そこで終わってたんだけど、そこに田中角栄ってヤツが飛びついたわけ。『これはゼニになる!』と思って!」 洞口 「(笑)あ〜、なるほどねぇ」 矢作 「で、田中角栄は、もう、ゼニにしまくったわけですよ。それで、中曽根に囁かれた『アメリカの力を得ずに原発を運転し続ける方法』はないか、オーストラリアのホーク(元)首相とかたらって、東郷ナントカさんっていう、当時の電源開発公団の東郷さんを使って、ホークとオーストラリアのウランを安定供給する条約を結ばせたわけですよ」 洞口 「わたし、聞いてないよ」 矢作 「あ、そう?で、その直後に、ホークと田中角栄はおんなじロッキード事件でパクられるわけ」 洞口 「なるほど!つながるねぇ!」 矢作 「だから田中真紀子は、あれはCIAの陰謀だってずうっと言い続けてるわけ。たぶんそれはほんとだと思うよ。(客席からの笑い声に)いや、笑い事じゃなく。それはほんとだと思いますよ」 洞口 「つながるねぇ」 矢作 「うん。アメリカが日本を指揮下に置きたいし、そんな勝手なことをさせたくない。そんなつまんない事をする首相はみんな飛ばしたい。田中角栄はそんなに反米とかいう問題じゃなくて、ゼニがほしいからやったんだけどね、間違いなく。それはね、そういう時代があったわけですよね。で、原発はどんどんどんどん大きくなっていって・・・『原発における権益』はね。で、権益が大きくなれば、そこから発生する金も大きいし、地元に流す金で15兆とか」 洞口 「すごいねぇ」 矢作 「15兆のうちの60%は、地元の懐柔費ですよ。菅直人が浜岡原発を止めたときにね、馬鹿なマスコミがインタビューに行くじゃん」 (動画はここまでです) |