『呪怨』（2000）

ホラーにお詳しいかたは「何を今さら」と思われるでしょうが、以下のことにご注意ください。

『呪怨』にはいくつかのリメイクがあり、レンタル・ビデオ店に行くと迷ってしまうのですが、
依子さんご出演の『呪怨』は、いちばん最初のオリジナル・ビデオ版です。
見分けるポイントはいくつかありますが、いちばんわかりやすいのは、栗山千明さんが出ていることでしょう。

清水崇監督は黒沢清監督とも縁の深いかたで、依子さんの出演にも清水監督の思いいれがあったのでしょうか。

ここでの依子さんは、学校の先生。
私の記憶に間違いがなければ、たしか上下ジャージ姿で、依子さんのイメージからすると意外な印象です。

これもホラーですから詳しく書きませんが、栗山千明さんが夏休みに登校すると、依子先生しかいません。
先生は、たぶん普通のシチュエーションで見れば少し厳しいくらいの人、なのでしょうが、
この厳しさ（というより、大儀そうな様子）が、異様に怖いです。非常に生理的な恐怖を掻き立てられます。
ここでも、依子さんの存在感が醸しだす得体の知れなさ、映画の定点をブレさせるパワーが発揮されているのです。

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